パニック発作がやってきた26

パニック発作がやってきた26

パニック障害を発症した当初のお話です。

シリーズもので少しずつ記事を増やしていこうと思います。

パニック障害になってしまった人間の1例としてご覧ください。

最初から読まれる方はこちら

前回記事はこちら

WさんはAさんとRさんが接近したきっかけを知っていたらしい。

なるほど。

僕もそこまではAさんに聞いていなかったが

これはある程度信頼できる筋から得た情報の様だ。

Aさんは以前自身の不倫について

『会社にも知られている』と言った。

だからといって会社の人間が言いふらすほど軽い問題ではない。

WさんとAさんも何年も共に仕事をしてきたが

だからといって不倫に口出しするような間柄では無いはずだ。

不倫自体は自由

それは間違いないが(是非はともかくとして)

相手関係が宜しくない。

クライアントに目を付けられては

会社の信頼と

クライアントとの契約に

支障が出る事案だと思ったのであろう。

それに加えて切っ掛けが自分だったかもしれないと分かれば

Aさんと一緒にいることが多かった僕に

探りの電話を入れることも納得できる。

 

さて、どうするか…。

素直に事実をWさんに話すか 

知らないふりをするか。

後々、Aさんとの対人関係が原因で

パニック障害になってしまうと分かっていれば

この段階で迷わず素直に話すことを選んでいたのだが

この時の僕は余計な事をしゃべって巻き込まれたくない

もしかしたら、職場での軽薄な行動を見直してくれるかもしれない

という気持ちが強かったため

この場は知らないふりをすることにした。

僕「いや、分からないですね。」

僕「その2人が不倫してたらやっぱり、マズイ…ですよね?」

W「そりゃなぁ…。Aさんは家庭もあるし、お客さんの目もあるし。」

W「もし気づいたこととかあったら連絡くれるか?」

僕「分かりました。じゃ、失礼します。」

そんなやり取りをして電話を切った。

んー、やっぱり僕が危惧してることは的外れではないんだな。

不倫してもらうにも出来る限り噂が立たないようにしてもらわないと。

……

ったく…

「なんで関係ない僕がこんなに気をまわさなきゃならないんだよっ」

ブツブツ文句を言いながら夜勤に戻った。

数日後、帰りの車中。

僕の隣にはAさんが乗っていた。

どうやら今日はRさんがお休みだったらしく

終業前に僕に『帰り乗せてくれないか?』と連絡がきた。

これまでも月に何度かこういうことがあった。

Rさんが遅くまで残業しなくてはならない時や

終業早々帰宅してしまった時など

互いの時間が合わずAさんが一人で帰らなくてはならない日に

僕が出勤している時は大体連絡が来る。

周りももはや

ゆうまるはAさんを乗せて一緒に帰るのが普通

くらいに考えるようになっていた。

それがたまらなく嫌だった。

たまにAさんを置いて帰る素振りを見せると

「あれ?今日はAさん乗っけてかないの?」

「相棒が待ってるのに帰っちゃうのー?」

「ゆうまるくんってAさんの運転手かなんかやってんの?」

と言われる。

Aさんにいたっては

僕が居ることをいいことに仕事で遅くなりそうなときに

「今日はアシ有るんで大丈夫!」

と僕や他の社員がいる前で平気で言う。

アシ=僕の事である

「アシとか言ってんじゃないよ。乗せねえぞ!」

これぐらいは僕も言うが、決して気分のいいものではない。

思いっきり言ってやりたい気持ちは強かったが

Aさんは曲がりなりにも所長だ。

多くの社員がいる前で卑下するようなことはしない方がいい。

だからアシと言われて腹が立っていても

限りなく冗談っぽく話をすることで

周りも含めて変な空気にならないように気遣っていた。

当然ストレスは溜まる一方だ。

しかし、そんなやりとりを何度もしているうちに

周りもそういうやりとりが普通になってしまっていたのだ。

 

僕が知っている秘密

・不倫

・自家用車を使わない理由

・交通費を浮かそうとしている疑惑

もし僕がこれらを口外したら

Aさんの信用がどれだけ揺らぐか想像できていないのだろう。

僕はそういうことをしない人間だと思われているのかもしれない。

そういう部分では随分な信頼を得ているなとは思うがわけだが

関係ない僕が良いように使われているのは間違いない。

どう切り出して話をすればいいのか悩んだが

何とかそれを気づかせたかったため

助手席に座るAさんに語りかけた。

読んでいただきありがとうございました。

次回はパニック発作がやってきた27です。