パニック発作がやってきた⑬

パニック発作がやってきた⑬

パニック障害を発症した当初のお話です。

シリーズもので少しずつ記事を増やしていこうと思います。

パニック障害になってしまった人間の1例としてご覧ください。

最初から読まれる方はこちら

前回記事はこちら

実家に戻ってから数日間は

体調が急変することは無かったが

また体調がおかしくならないかという不安感と

身体の微妙な異変に対して

物凄く敏感にキャッチしようとしている感覚が強かった。

キャッチする必要なんてないのに

気になって気になってしょうがなかった。

それなのにいざちょっとでも身体の異変を感じたら

異様なまでの不安を感じ動悸が始まる

考えるからダメなんだと

どれだけ自分に言い聞かせても

また自分の身体に異変が起きてしまわないかと

全力で考えてしまう。

そのせいで仕事も対して手に着かず

仕事の負荷を下げてもらったまま

不甲斐ない状態で働いていた。

そしてようやくホルター心電図を取り付ける日がやってきた。

再び病院を訪れた。

受付を済まし診察室とは別の部屋に案内される。

看護師さんにホルター心電図の取扱説明を受け

実際に取り付けられていく。

ホルター心電図は丸1日測定をする機械で

明日の同じ時間に再度病院で取り外すらしい。

それまでの1日は限りなく普段と同じ生活を送って下さいとのことだった。

上半身の胸側に4か所だったか

センサーのようなものを張り付けられる。

外れないようにセンサーの上からも

ガーゼテープを張り付けられた。

そして首からは小型の測定器を下げる。

装着を終えると看護師さんが

何やら測定器のスイッチを操作し

正常に作動しているか確認している。

それらは10分足らずで終了した。

最後に診察室で先生の問診を受ける。

病院を出たらそのまま仕事に向かう予定だったため

仕事で結構汗を掻くことでセンサーが外れないかと聞いてみたら

「思った以上に外れないから大丈夫たど思うよ。

ただ、ガーゼテープが剥がれてくると心配だろうから予備をあげるね。

それと、汗をかいてお風呂に入りたいだろうけど今日は駄目だからね」

そういって予備のガーゼテープを手渡してくれた。

問診も終え病院を出た僕はその足で仕事に向かった。

仕事場に戻って上司や同僚に病院での説明と

実際に取り付けられたホルター心電図を見せた。

その姿はさながらサイボーグの様だったから

どちらかというと見せたかったのである。

そんなやり取りでもして少しでも気が軽くなるかなという期待もあった。

みんな笑ってくれていた。

仕事はつつがなく終了し家に帰ってからも

大きく変わることない時間を過ごした。

ホルター心電図のおかげで1日の中でおかしいと感じた時は記録してくれる

そう思うと、いっそなってしまえと思えるから不思議である。

あれだけ不安を感じていたのに。

まるで以前夜間診療を受けた時のようだ

あの時も、もうすぐ病院に行けると安心したら

すっと体調が落ち着いたというか

平常に戻った感じだった。

来るなら来い!今の僕にはホルターがある!

そんな気持ちで一晩を過ごしていた。

しかし、翌日のホルター取り外しまで自覚できる異常は無かった。

翌日、病院に行き先生に1日の間に自覚症状は無かったと伝えたところ

「自覚症状が無い不整脈なんかを発見したりも出来るから

何か分かるといいね。1週間後には結果が出るから。」

そう言ってホルターを取り外してもらった。

この日はこれだけでそのまま仕事に戻った。

結果が分かるのは1週間後…。

何か分かればいいんだけど…。

1週間後、再度病院を訪れた。

ホルター検査の結果を聞きにだ。

この1週間なんとなくの不快感と動悸はあった。

それに加えて少し不眠気味になっていた。

夜、なかなか寝付けず、すぐ目が覚める。

身体の事が気になって眠れなくなっているのは分かっていたが

どうしても考えを止めることができず

日に日に睡眠時間が短くなっていった。

それによって身体の疲れも増していた。

そんなこともありながら迎えた結果報告。

異常が分かれば事態は好転する…

そんな思いで1週間過ごしてきた。

願わくば何か原因が見つかって欲しい。

そう思わずにはいられなかった。

受付を済ませると10分ほどで名前を呼ばれ診察室に通された。

「体調はどうだい?」

先生は穏やかな表情で僕に尋ねた。

僕はこの1週間の体調について出来るだけ詳しく話した。

それを聞いた上で先生は言った。

「結果から言うとね、心電図では異常は出てないよ

だから安心してもらっていい。心臓には異常ないから。」と。

異常が無いと言われ、僕はまたがっかりした。

不思議な話だ。

医者から異常は無いと言われてがっかりする。

本来、安心すべきところなはずなのにがっかりしている。

それも、この1か月の間に2回も。

だが、僕には自覚症状がある。

それを伝えても

「確かに今回たまたまホルターを着けている間だけ異常が出なかった

可能性はあるよ?そこは否定できない。ただ、結果から見れば

循環器科の医者として判断出来るのは健康だということだよ。」

そうゆっくりとした口調で伝えられた。

僕は正直腑に落ちない気持ちだったが

先生の言葉に納得するしかなかった。

そんな僕の表情を察してか

先生は

「もし、不安がどうしても残って気になるなら

不安を抑える薬があるけど出そうか?」

そう言った。

そういう薬があるのか!?と思った。

ただ、ここで思った。

これって所謂うつ病とかで使うやつでは?と。

今でこそこのタイミングで薬をもらっておけば良かったと思うが

当時は、こういう薬に手を出したら

薬頼りの生活になると勝手な偏見を持っていたため

「いえ、止めときます」

と言ってしまった。

この時おそらく処方してもらえたであろう抗不安薬は

後々1年ほどお世話になることになり

パニック障害の初期症状を克服するうえで

十分な力になるということを実体験した。

 

——————–余談—————————

もし、パニック障害初期症状が出たばかりで

どうしたらいいかと調べている中で

たまたまこの記事に行きついた方は

薬事療法を選択肢に入れてほしい。

最もキツイ発作が続きやすい初期症状に対しての

薬事療法は初期発作を抑えるのに有効である。

初期症状では特に予期不安が強く出やすいので

予期不安を抑えるだけでも発作を誘発しにくくなるので

それだけでも経過が変わってくる。

悪化、進行するほどに後々必要になってしまう投薬量も増えてしまう。

医師の方針によっては漢方処方をする病院もある。

漢方は体質改善が主たる効果で

効果発現までの期間と実効果に個人差があるが

抗うつ薬などに比べて副作用が少ないとされている。

抗うつ薬や抗不安薬に抵抗がある患者さんに提供されたりするので

病院がどの治療方針なのかを調べたうえで

ご自身にあった病院にかかって頂きたい。

ただし、薬だけに頼る治療では最終的に減薬、断薬までの

道のりが長くなってしまうため

別のアプローチも必要になるが

パニック障害になってしまってどうしたらいいかと

改善方法を模索している方は医師の診断の元

薬事療法も早期改善への選択肢として欲しい。

——————–余談終わり——————

読んでいただきありがとうございました。

次回はパニック発作がやってきた⑭です。